2003年8月30日 北海道新聞

ひと2003 平和を訴える高校生グループ事務局長 田崎遊さん

 終戦記念日の15日、Tシャツにジーンズ姿で色とりどりのプラカードを手にした高校生20人を率いて、札幌市内をパレードした。 拡声器を握り「ぼくたち高校生は戦争が嫌い。平和が大好き!」と元気に訴えた。

 主催した「北海道高校生ネットワーク Peace Wind」の会員は現在約110人。 憲法9条の理念を生かし平和な世界を、と唱え、パレードや学習会、署名運動を行っている。

 「まずは世の中で起きていることを知らないと」と、新聞やテレビでニュースをチェックするのが日課。 「イラク戦争中は反戦運動をする人たちが大勢いたけど、今はいない。どこに消えたんだろうと、ぼくらは思ってるんですけど」。 熱心に語りつつ、時折いたずらっぽい笑顔を見せる。

 3月のイラク戦争開戦時、札幌の高校生約30人が行ったピースパレードに友人の誘いで参加したのが始まり。 5月に東京で開かれた高校生の平和集会に足を運び、全国から集まった800人の熱気を感じたのが大きな刺激に。 「時代を担う高校生が運動する大切さを実感しました」。 帰札後すぐに北海道にも拠点を、とグループを発足させた。

 北星学園大附属高3年。来春は同大に進学予定だ。趣味は詩を書くこと。 将来の夢は「Peace Windを大きくして、その事務局で働きたい」という17歳。


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