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2004年8月16日 北海道新聞

待ち人の祈り 札幌・終戦59年目の夏

次世代へつなぐ決意 若者が声をあげた<下>

 茶髪の若者もじっと聞き入った。札幌の中心で平和を叫ぶ―。人気のベストセラーをもじった集会が終戦記念日の15日、札幌市内で 開かれた。

 集会は道内の学生でつくる「Peace Wind(ピース・ウインド)」が開いた。事務局長の田崎遊さん(18)=北星学園大学社会福祉学部1年 =が「いろんな場で、僕たちが平和を叫ぶことが大事」と考えた。

 ださい、と言った友人もいた。でも、「僕の行動する姿が、何かをきっかけになれば」と、同世代の共感を待つ。友人の父はイラク に派遣された。戦争は遠い外国のことではなくなった。

 ピース・ウインドは、昨春東京で開かれたイラク派遣反対の高校生集会に参加したのをきっかけに、道内の若者に呼びかけ組織した。 「人が人を殺すのはおかしい」と考えた。「おかしいと感じることにきちんと声をあげられる」という、若さの特権で走り出した。  「原爆は悪魔の兵器。被爆してどんなに悩み苦しんできたでしょうか。」15日の集会で、原爆症認定集団訴訟の原告柳谷貞一(78)=札 幌市西区=は熱っぽく訴えた。

 田崎さんは中学生の時、初めて広島を訪れた。「君たちが、私たちの生の声を伝える最後の世代です。」被曝者の言葉が忘れられ ない。

 高校時代には、韓国で現地の高校生から「日本にはいいイメージを持っていなかったけど、会ってみて、そんな気持ちはなくなった」 と言われた。新たな関係が築けると感じた。

 (中略)

 田崎さんもこの夏、再び訪れた広島・平和記念公園で出会った外国人の大学院生から、同じように日本の現状について詰め寄られた。 「戦争がない時代は、僕らの世代で実現できなくても、思いを次世代に伝えたい」と決意した。

 ベトナム世代も、イラク世代も、声を上げ、歩き続けることが、平和を実現する唯一の方法と信じている。



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